子どもの家庭学習教材にはどういうものがあるの? 金額はどのくらいかかる?

学校以外の学習を考えたときに、塾と家庭内の学習で迷う子育て世代の皆さんも多いのではないでしょうか?

現時点で習い事や教室に通っている場合、通塾する時間や交通費、帰宅時の安全などを考えると「家庭学習教材」は検討するメリットが多くあります。

この記事では、家庭内学習について詳しくお伝えします。

Yuri Ishiguro
Yuri Ishiguro

この記事は次のような人におすすめ!

  • 子どもに家庭学習教材をさせようか悩んでいる人
  • 家庭学習教材は子どもにとって必要なのか疑問に思っている人
  • 家庭学習教材の月々の金額が気になる人

1.家庭学習教材は本当に必要なの?

家庭学習教材を考えてみても良い子どもはこんな子 

学校の授業についていきたい

家庭学習教材は、授業の復習・予習ができるようになっているので、授業で理解できなかった項目の復習や授業の先取りをしたいときに効果的です。

自ら学習する習慣をつけたい

家庭学習教材は、子どもが楽しく学べるように工夫してあるので、学ぶ楽しさに気づくことで、自分から進んで勉強するようになるかもしれません。

中学受験を考えている

家庭学習教材のなかには、中学受験対策ができる教材がいくつかあるので、学校だけの勉強では不安だったり学校の授業よりレベルアップした問題が解きたい場合など、塾へ行かずに受験対策をしたい人におすすめです。

家庭学習教材が必要ない子どもはこんな子

学校の授業に問題なくついていけている

家庭学習教材のほとんどは、教科書の予習・復習が主な内容なので授業に問題なくついていくことを目的としているのであれば、必要ないでしょう。

勉強する習慣がついている

子ども自ら机に向かい勉強する習慣がついていれば必要ないでしょう。

いくつか習い事をしている

習い事に忙しく、そこに家庭学習教材の学習が追加されたら子どもの時間はありません。
子どもだって、時には何も考えずにボーっとする時間が欲しいですよね。
ボーっとする時間は、子どもの創造力を育むうえで大切な時間です。

2.家庭学習教材にはどういうものがあるの?

家庭でできる学習教材には、テキストで学習するものから、タブレットやパソコン、スマートフォンを使って学習するものまで子どもに合った学習方法を選べるようになっています。

代表的な家庭学習教材をいくつか挙げてみます。

こどもちゃれんじ
出典:ベネッセ こどもチャレンジ HP

0歳から小学校入学の6歳までが対象の家庭学習教材。
小学校の学習につながる文字・数をはじめ、教えにくい社会性や生活習慣など、今必要な幅広いテーマに触れられるようになってます。

興味の方向性がまだ分からないお子さんも、たくさんのテーマに触れて興味を広げられます。
また、英語専用コース「こどもちゃれんじEnglish」もあります。

Z会
出典:Z会 HP

Z会は幼児から大人までを対象とした教材、通信教育、塾などを手掛けています。

Z会の教材は標準的な問題だけでなく、難易度が高めの問題にも取り組めるようになっており、中学受験に対応できるようになっています。
テキストで学ぶ「小学生コース」は、1教科から受講でき、「思考・表現力」「作文」「公立中高一貫校適正検査」「公立中高一貫校作文」が学べる「専科」というものが魅力の一つと言えそうです。

進研ゼミ
出典:ベネッセ 進研ゼミ HP

進研ゼミ 小学講座は、学習スタイルをチャレンジタッチとチャレンジの2つから選択できるようになっています。
また、基礎力が中心の標準コースと、中学入試レベルまで入った挑戦コースから子どもの学習状況に合わせて選べるようになっています。

月1回、担任の赤ペン先生の添削指導があり、毎月の学習の仕上げができるようになっている他、受講費用内で、英語やプログラミングも学べる家庭学習教材です。

スタディサプリ
出典:スタディサプリ HP

小学4年生からを対象としているスタディサプリは、一流講師による映像授業を提供する家庭学習教材です。

全ての学年の映像授業が見放題で、前学年のつまずきの解消や得意科目の先取りを子ども一人で学習することが可能です。

RISU
出典:RISU HP

RISUは、算数に特化した家庭学習教材です。タブレットによる学習で、一人一人のデータを分析し、生徒に合った問題とレッスン動画を配信します。

ブンブンどりむ
出典:ブンブンどりむ HP

小学生を対象とした作文の家庭学習教材です。

漫画形式のテキストと「ほめて伸ばす添削指導」で書く力を伸ばします。
また、国語力をつけることで、他教科の成績も自ずと向上します。

公文式通信学習
出典:公文式 HP

皆さんご存じの公文ですが、通信学習もあります。

月に一回、学習済みのプリントを公文式通信に送付し、担当者が採点・指導を行い返送するシステムになっています。

市販のドリルや問題集

市販のドリルや問題集でも、子どもが楽しみながら学べる工夫がたくさんされています。
低価格にも関わらず、内容は充実しているので、子どもと書店に行って一緒に選ぶのも良いのではないでしょうか。

3.家庭学習教材の月々の金額は?

上記で挙げた家庭教育教材のひと月当たりの金額です。
年齢によって、月々の金額は変わってきます。また12か月分一括払いにするとお安くなる家庭教育教材もありますから、興味がある方は調べてみてくださいね!

家庭教材名月々の金額
こどもちゃれんじ2,379円~ (税込)
Z会 2,200円~ (税込)
進研ゼミ3,930円~ (税込)
スタディサプリ2,178円~ (税込)
RISU2,750円~ (税込) 
ブンブンどりむ4,950円~ (税込)
公文式通信8,250円~ (税込)

家庭学習教材にいくらかけている??

下のグラフは、ベネッセ教育総合研究所が2017年に3~18歳(高校3年生)の子どもを持つ母親16,170人に、1か月あたりの学校外教育の費用を調査した内、家庭内教育の費用のみをグラフにしました。

高校の進学に向けて、中学3年まで上がり続けています。

4.家庭学習教材のメリット・デメリット

メリット

短い時間で学力の向上が期待できる

何時間も勉強することなく、学力の向上が期待できます。
学校での授業の復習・予習をすることで理解度が増し、勉強に対して苦手意識を持つことがなくなるかもしれません。

生活スタイルに合わせて勉強できる

塾などに通うと、塾への行き帰りの時間や授業の時間を確保しなければなりませんが、自宅で勉強できるため、空いた少しの時間に数十分取り組むということができます。

勉強に取り組む習慣が身につく

小さい頃から勉強の習慣づけをおこなうことによって、自発的に勉強する子どもになるでしょう。
また、楽しみながら学習できるよう工夫されているので、無理なく勉強を継続させることができます。

塾に通うよりもお金がかからない

家庭学習教材は、月々数千円~と塾に比べて低額で学ぶことができます。塾の費用に関しては、「子どもの塾の費用はどのくらい?」の記事に記載してあるので、参考にしてみてください。

学習の進み具合が分かる

自宅で勉強するため、子どもの勉強の進み具合が把握しやすくなります。
また、家庭学習教材によっては、アプリなどで学習の進捗状況などが把握できるものがあります。

安心・安全

塾に通う場合、暗くなってからの帰り道には不安がつきものです。
一方、自宅でできる家庭学習教材はその心配がありません。

デメリット

子どもによって、向き不向きがある

自宅の静かな環境で自分のペースで勉強したい子と、塾に通って仲間と切磋琢磨しながら勉強したい子それぞれだと思いますので、その子に合った勉強の方法を見つけてあげたいですね。

モチベーションの維持が難しい

塾のように一緒に勉強する仲間やライバルの存在がないため、子どもにやる気があるかどうかにかかっています。
子どもをやる気にさせるには親の努力も必要です。

誘惑が多い

自宅での学習なので、おもちゃやゲームがすぐ手の届くところにあります。
その誘惑に負けない環境を整えることが大切です。

5.お金をかけない家庭学習の方法

無料ダウンロードの教材を利用する

無料で教材がダウンロードできるサイトはいくつかありますので、子どもにあったものを選んであげてください。
子どもに学習させたい項目だけを選んで、ダウンロードできるものもありその子だけの教材をつくることができます。

購入したテキストを繰り返し使う

書店で購入したテキストなどは、テキスト自体に書き込むのではなく、コピーして使うことで繰り返し使うことができます。
何度も繰り返し問題を解くことで、確実に結果がついてきます。

手作りの問題をつくる

手作り問題ですが、一から作るのは大変です。
例えば、教科書の問題の数字を変える、登場人物や背景を変えるだけでもお父さん、お母さんが作ってくれた問題となれば、子どもは楽しんで勉強してくれるはず。

インターネット動画を利用する

無料で視聴できるインターネット動画が多数あります。
問題をダウンロードできるもの、授業の後に問題演習があるものなど工夫が凝らしてあります。

初心に戻って、教科書が一番!?

布施川 天馬さんの著書「東大式節約勉強法」の中で、東大の学生は教科書をメインにした勉強しかしていないと書かれています。
さまざまな家庭学習方法があり、さまざまな参考書やテキストが書店に並んでいる世の中で何を選んで良いのか分からなくなりがちですが、一番身近な教科書こそが、情報が整理されていて分かりやすい学習教材かもしれません。

6.まとめ

  • 家庭学習教材には、テキストを使うものから、タブレットやパソコン、スマートフォンを使うものまでさまざま。
  • 家庭学習教材を受講している人の約8割は、3歳から始めている。
  • 家庭学習教材費は平均2,400円。
  • 家庭学習教材のメリット・デメリットを踏まえて、検討を!
  • お金をかけなくても、学習する方法はいくつかある。

Text:Yuri Ishiguro
Director:Hirotaka Dezawa