子どもの長期休みはお金がかかる?

今年のお子さんの夏休みは、何をして過ごしましたか。
お仕事をしていれば、普段とそこまで変わらない生活を送った方もいらっしゃるでしょうし、毎日お子さんと向き合っていた方も多いのではないでしょうか。

新型コロナウイルスの影響で、今までのお休みのようには出かけられないにも関わらず、お子さんが学校に行ってる普段の生活に比べてお金がかかりませんか?


学校に通っているときには必要のない毎日のお昼ご飯、暑いからとついつい買ってしまうジュースやアイスクリーム、暑くて食事を作る気にならないからと頼んでしまうUber Eats・・・
夏休みが終わってみると、お金使いすぎたかな?いくら使ったのかな?と現実逃避したくなった経験ありませんか。

長期休みは普段よりお金がかかって当たり前!と割り切ることは必要なことではないかと私は思っています。
でも、お金をかけたらかけただけ子どもが楽しかったり、思い出に残る経験ができるかと言ったらそれは違うと思うのです。


お金をかけるべきところと抑えるところを明確にし、素敵な長期休みにしたいものですね。

Yuri Ishiguro
Yuri Ishiguro

この記事は次のような人におすすめ!

  • 夏休みにいつもよりお金を使ってしまったと反省している人
  • 長期休みの特別な支出の確保に悩んでいる人
  • お金をかけずに楽しむ方法を知りたい人

1.長期休み、他の家庭はどんなことにお金を使っているの?

食費

長期休みになると、もちろん給食はありませんからお昼ご飯を用意しなければなりません。
また、何かと外食が増える傾向があります。
子どもと一緒に食材などを買いに行けば、あれ買ってこれ買ってと余計なものを買ってしまう可能性も。

レジャー

夏休みは、プールや海水浴、バーベキューや花火大会、冬休みはスキーやスノーボードなど楽しいことがたくさん。
せっかくのお休みですから、いろいろな場所に出掛けて、いろいろな経験をしてみたいと思うのは当然のこと。
お子さんと思う存分楽しみたいですね。

旅行

普段は時間がなくてなかなかいけない旅行は、時間に少しでも余裕のある長期休みに行きたいもの。
現在の状況では、なかなか難しいですが、早くなんの気兼ねもなく行ける日常が戻ると良いですね。

交際費

お盆やお正月の帰省や、お友達のお宅に遊びに行くに伴い発生する交際費。

長期休みになると、夏期講習や冬期講習など期間限定で行われるプログラムがあります。
普段は塾には通っていないが、夏期講習や冬期講習にだけ行くというお子さんも多いのでないでしょうか。

2.今回の夏休み、使った金額はいくら?

明治安田生命が今年の夏に関するアンケート調査を行っています。
今年の夏休みに使う金額の平均額は「53,807円」と、昨年から「11,350円」減少し、2006年の調査開始以来、最低額となりました


新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で、帰省を控えるなどお金の使い道がないと回答した人が多く、実際「自宅でゆっくり過ごす」と回答した人が73,4%と圧倒的多数となりました。

また、夏のボーナスの使い道では、1位が預貯金で73,1%、2位は趣味・レジャーの27,8%と1位と2位の間に大きな差が見られました。

参考資料:明治安田生命 夏に関するアンケート調査

3.長期休みは特別な費用を確保しておこう

長期休みがあれば、普段よりお金がかかるのは当たり前!と割り切ることが大切。

普段は必要のない子どものお昼ご飯もお休みが長くなれば長くなるほどその分金額は膨らみます。
今月も毎月と変わらず〇〇円以内で生活したいと考えるあまり、必要な食費を出し渋る、お出掛けを制限するなど、自分も家族もそれによって苦しくなってしまい、何だかつまらないお休みになってしまいますよね。

そうならないためにも、長期休みには普段よりも多めの生活費を考えておくことが必要になってきます。
しかし、その費用はどのように確保すれば良いのでしょう?

ボーナスの一部を長期休み用に充てる

ボーナスが支給される人は、その一部を旅行に使うのはどうでしょう。
海外旅行に行くとしたら、全額必要になる場合があるかもしれませんが、国内旅行なら残りは貯蓄や投資に回せるかもしれません。
普段よりも多めに考えなくてはならない生活費に充てることもできますね。

積立定期預金で貯める

毎月決まった金額を積み立てる商品。
お給料から天引きにしておけば、自動的に貯蓄金額が増えていくので、目標金額に達したら一部を解約して旅行資金として使うと良いですね。

参考までに、株式会社JTBが行った2019年夏休みの一人当たりの旅行平均費用は、国内旅行が36,200円海外旅行が227,700円だったそうです。
この金額を目安に目標を決めるのはいかがでしょう。

旅行積立で貯める 

JTBの旅行積立は、旅行資金として積み立てた金額に、サービス額が上乗せされる商品です。
さまざまな積み立てプランがあり、各家庭のスタイルで選べるようになっています。

JTBに限らず、さまざまな会社でこのような商品を扱っているので、興味がある方は調べてみてくださいね。

参考:JTB公式サイト

毎月の生活費の余りを貯金 

長期休みのある月は何かとお金がかかるもの。
食費だけでなく、ちょっとしたお出かけにもお金はかかります。旅行のように高額のお金は必要ないけれど、生活費の中からはその資金は出せない場合ありますよね。
その上乗せ分は、毎月の生活費の余りを少しづつ積み立ててみてはいかがですか。

総務省の家計調査の結果から、レジャー費は年収の3~4%が理想的とのこと。
うちは、レジャー費がかかりすぎている!と感じた方は、見直してみるのも良いですね。

不用品を売る

フリマアプリなどで不要になったモノを売ることで、お金を手に入れることができる上に、家まで片付いて良いことずくめ。
フリマアプリでは、写真を撮ったり、商品の詳細を入力したり少々の手間はかかりますが、試す価値はあるかもしれません。

4.お金をかけなくても楽しめる!長期休みの素敵な過ごし方

お休みになると、どこかに出掛けなくてはいけない衝動に駆られることはありませんか。
もちろん家族といろいろな場所に出掛けて、いろいろな経験を積むのも一つの休日の過ごし方。
しかし、お金をかけなくても長期休みを楽しむことはできるのではないでしょうか。
「休み下手」だと言われている私たち日本人が参考にしたい、海外の事例も含めて考えたいと思います。

食事

子どもと昼食を考える

長期休みになると、子どもの分の昼食も用意しなくてはなりません。
でも、毎日何にしようかと考えるのは大変。コンビニエンスストアやスーパーのお惣菜などを買って済ませれば簡単ですが、添加物や栄養面が気になりますしお金もかかります。

そこで、一週間分の昼食代としていくらかを子どもに渡します。
その範囲内で昼食の予算を立て、やりくりします。子どもと献立を考え、お買い物に行って昼食を作る。
一週間が終わった時点で余っているお金はおこづかいにして良いなど、子どもにメリットがあるようにすると子どもは献立やお買い物の時にどうしたらお金が残るだろうかと考えるようになります。

お母さんやお父さんが自宅にいない場合でも、自分一人でお買い物や料理ができるような年齢のお子さんなら、任せてしまっても良いですね。
その場合は、お金が残るように昼食を抜いたり、偏った食事にならないように気にかけてあげることを忘れないでください。
このように、子どもに任せる、子どもと一緒にやることによってお金をやりくりするということを覚え、お金についても学ぶことになります。
昼食の手間が省け、お金の勉強もできて良いことずくめですね。

お店屋さんごっこをする

ありきたりですが、お店屋さんごっこは子どもが楽しいお家遊びの一つだと思います。
我が家のお店屋さんごっこは看板づくりからスタート。
ファーストフードのお店を模して、〇〇〇ナルド、〇〇タッキーのように子どもの名前をお店の頭につけてお店の名前にしたりします。


お金ももちろん作って、商品を買ったらレジでお会計をします。
晩御飯の時に、このお店屋さんごっこをすると、子どもは食べることよりお店のレジが楽しくてしょうがないらしく、ご飯をほとんど食べません。
でも、楽しいから良しとします。

衣装を作るとさらに本格的で面白いですよ。

遊び

自然を楽しむ 

遊園地や水族館、プールや海に行くのも一つの過ごし方ですが、人は多いしお金もかかりますよね。
反対に、サイクリングやキャンプ、登山やスキーは人込みから離れ自然を感じることができる最高の遊びであり、リフレッシュになります。

道具や装備などの初期投資はかかってしまいますが、必要最低限のものだけ揃えればどうにかなります。
キャンプに関して言えば、最悪テントがなくても野宿でいけます。安全な場所に限りますが。


スキーは回数を重ねるようであればシーズン券を購入するとお得になるので調べてみると良いですね。

また、登山やサイクリングは子どもの心の成長の手助けになります。
高い山に何時間もかけて登った時の苦しさや辛さ、登り切った時の達成感は子どもがこれからの未来を生きていくうえでなくてはならない生きていく力を養ってくれるものだと信じています。

ボードゲーム・カードゲーム 

雨で外に出られなかったり、のんびりと家で過ごす時間があると、テレビやゲームばかりになってしまうことはありますか。
私は、子どもの相手ができるのは子どもが小さい時だけのほんのわずかな時間だと感じています。
我が家にはテレビやゲームがないので、お家で過ごす日は本を読んだり、ひたすらボードゲームやカードゲームをして過ごします。
思いがけずにいろいろなことを考えていて驚くことが多々あり、成長を感じる時間でもあります。

【番外編】かわいい子には旅をさせろ 

自然体験キャンプに子どもを行かせてみても良いですね。
夏は川遊びや山でのキャンプ、冬はスキーやスノーボードをして過ごすなどさまざまな自然体験キャンプがあります。
お金はかかりますが、親から離れて生活することは子どもにとって良い経験になるでしょう。

海外の事例

スウェーデン編

甘いものを食べながらコーヒーを飲む「fika(フィーカ)」というスウェーデンの習慣は、休む時にしっかり休んで気分転換をするという目的以外に、会話を楽しんで円滑な人間関係を築くきっかけにするという意味で重要視されています。

一日に数回「fika」を取り入れながら仕事をするスウェーデンの人々の休日の過ごし方は、多くの時間を自然を楽しむことに使うそう。
サイクリングやピクニック、キャンプにジョギングと太陽の光を浴びて、気持ちの良い時間を満喫します。
ピクニックは、近くの公園で水着になって日光浴を楽しむなどお金をかけずに楽しむには最適ですね。

イタリア編

イタリア人の休日は、友人の家に集まっておしゃべりするのが定番。子どもがいる場合は、友人家族と近くの公園にピクニックに行き、パニーノやパスタ、生ハム、チーズ、クラッカー、ワインなどを持ち寄り時間をたっぷり使って気分転換するそう。友人や家族など大切な人と過ごすことを大切にするイタリア人の休日の過ごし方は、魅力的ですね。

アメリカ編

私がアメリカに少し住んでいた時の話。夏休みなどの長期休みには大学内にある寮は閉鎖されてしまうので、ほとんどの人は実家に帰って家族とゆっくりするのが長期休みの過ごし方だと友人に教えてもらいました。

ある友人は実家に帰る前に、友人の家を何件か尋ねてから帰ると言うので、途中まで同行したことがあります。
長い道中も車の中で歌ったりおしゃべりしていればあっという間。
友人宅は、家にプールがある大豪邸。
そのプールで泳いで遊んでゆっくり一泊させてもらい、次の日はまた違う友人宅へ・・・なんていうことを何日か続けて実家へ帰るという長期休みを送ったようです。
特にどこかへいくわけでもなく、家族と過ごす時間を大切にしている友人たちは素敵だなと思いました。

海外の休日の過ごし方に共通しているのは、家族や友人との時間を大切にするということ。
特にどこかに出かけるのではなく、近所で家族や友人とリフレッシュする。
私たち日本人も、長期休みの一日だけでもこのスタイルを取り入れることができたら、お休みの過ごし方が変わるかもしれません。

5.まとめ

  • 長期休みに使うお金は各家庭それぞれ。メリハリをつけてお金を使おう!
  • 長期休みはお金がかかって当たり前と割り切ることが大切!
    いつもより多めの予算は、計画的に貯めること。
  • お金をかけずに楽しむ方法はたくさんあるはず!
    何かしなくてはいけない、どこかに出掛けなくてはいけないという考えを改めてみる。

Text:Yuri Ishiguro
Director:Hirotaka Dezawa