必要性が高まっている「金融教育」とは?日本の取り組みも解説!

金融教育の解説

「金融教育の有無によって、人生に大きな影響が出る」 

一説でそう言われるくらい大切なのが金融教育です。

この記事を読んでいるあなたも、大人になってみると「金融教育は大切だよね。必要だよね。」と感じたことがあると思います。

しかし、いくら重要だと思っていても、金融教育をする理由や具体的な内容にピンと来ない人も多いのではないでしょうか。

日々、金融教育に接している私も、金融教育は本当に重要だなと感じています。

そこで、この記事では金融教育に興味がある人向けに、金融教育の重要性や具体的な内容、現在の日本の取り組みなどをわかりやすく紹介しますので、家庭で金融教育をするヒントになりますよ。

編集長 出沢
編集長 出沢

それでは、本題に入ります!

金融教育とは「生きる力」を育むこと

”金融教育”と聞くと「投資の教育」や「お金を増やす方法の教育」と勘違いする人が多くいます。

子供にそんなことを教えてもいいのかと拒否反応をする人もいることは確かです。

ですが、実際の金融教育が目指しているのは投資教育ではありません 。

生きる力とは具体的にどんな力なの?

金融教育=「生きる力」を育む

と説明しましたが、まだザックリしていますよね。

中立・公正な立場から日本の金融広報のために、政府・日本銀行・公共団体・民間団体などが集まってつくられた「金融広報中央委員会」によると、

金融教育は、「お金や金融の様々なはたらきを理解し、それを通じて自分の暮らしや社会について深く考え、自分の生き方や価値観を磨きながら、より豊かな生活やよりよい社会づくりに向けて、主体的に行動できる態度を養う教育」です。

引用:金融広報中央委員会

とあります 。

わかりやすく要約すると

金融教育で育む力
  • 社会の中で自分が望む生き方を考え、実現していく力
  • そのために自分の能力でお金を稼いで生活していく力
  • お金や経済を理解して、目標に向かい選択や判断が出来る実行力

その基盤を作る教育が「金融教育」といえます。

まさに、生きていくための基盤の教育ですね。

金融教育はなぜ必要?

金融教育が必要な理由は、人生や生活にはお金が密接に関わっているからです。
あまりにも密接に関わっているからこそ、お金の正しい知識や判断力が無ければ、自分の理想の人生にはたどり着きません。

お金の正しい知識や判断力は、生きていくための必須のスキルと言えます。

プラスして現在は3つの理由も重なっています。

金融教育が必要な理由
  • テクノロジーの進化で、お金を払う方法が大きく変化した
  • いい学校、いい会社、いい人生が通用しなくなった
  • 仕事の収入だけでは人生のコストを賄えなくなってきた

暗くなりそうな理由ばかりですが、大人になる子ども達も避けて通ることは出来ません。
だから金融教育が必要なのです。

キャッシュレス決済ではお金が見えない

以前からクレジットカード決済は広く普及していましたが、新型コロナの世界的な蔓延を経験した社会は急速なキャッシュレスに進みました。

お店の大小関わらず、スマートフォンで決済できる機会が増えたのではないでしょうか。

キャッシュレス決済が普及した結果、現金のやり取りが減り、子ども達がお金のやり取りを見る機会も減っています。

以前、子ども達に「お金はどこから来るでしょう?」とクイズを出した際に、「スマホ!」と答えた子がいました。
親がスマホで「ピッ!」と決済をする姿を見ていたら、そう思うのも仕方ないことです。

キャッシュレスを避けるのではなく、目に見えないお金に価値を感じ、どこからどの様に移動したのか理解できる能力が必要になってきます。

いい学校、いい会社、いい人生が通用しなくなった

以前の日本は、いい学校に行き、いい会社に入りさえすれば、年功序列と終身雇用で収入が上がっていき、安心で豊かな人生が送れるという前提で社会が成り立っていました。

ですが、平成不況から現在のグローバル競争で淘汰される中で、企業も成長出来る分野に集中する必要に迫られています。

大企業でも、年功序列と終身雇用の廃止、事業の売却や縮小のためのリストラが起こっているのです。

このような状況を前提として、人生を考えていかなけれなりません。

仕事の収入だけでは人生のコストを賄えなくなった

文部科学省の調査で、1991年から2021年の国立と私立の大学授業料は約1.5倍増えています。

ですが同じ期間の給与の平均年収は、約447万円から約433万円と逆に下がっているのです。

老後の生活も平均寿命が伸び、より長く多く資産を残しておく必要が出てきています。

給与が伸び悩むなか、人生に関わるコストが上昇しており、仕事の収入のみで賄えるだろうと楽観的になる方が難しくなっています。

3つの理由も含め、今の日本を取り巻く状況からも、金融教育が必要となっています。

日本の金融教育は遅れているの?

2022年4月から、高校の家庭科で資産形成の授業が始まることが大きな話題になりました。

日本の金融教育は、欧米諸国に比べて遅れていると言われていますが、本当に遅れてしまっているのでしょうか。

前の章で紹介した「金融広報中央委員会」では、小学生から社会人の各年齢を対象とした、理解しておくと良い金融知識のロードマップ「金融リテラシー・マップ」を作成しています。

日本では、この金融リテラシーマップをベースに様々な教育コンテンツが制作されています。

編集長 出沢
編集長 出沢

詳しく説明していきますね。

実は以前から学校で金融教育はおこなわれている

2005年に、金融教育を含む経済教育などを、学校教育で進める閣議決定がされました。

この流れを受けて、内閣府、金融庁、文部科学省、金融広報中央委員会が、学校での金融教育を効果的に進められるように、金融リテラシーマップをベースに作成したのが「金融教育プログラム」です。

「金融教育プログラム」は、教育現場の先生へ指導方法や、授業計画の指針になるように提供されています。
また一言で「お金」と言っても、お金が関係する分野はとても広く、カバーが難しいのは容易に想像できます。

そこで、金融リテラシーマップで細かく設定されいる項目を、各教科に紐づけて授業で取り入れるように促しています。

学校授業の基準となる学習指導要領の改定ごとに、小学校、中学校、高校と金融教育に関する項目が盛り込まれていますが、授業時間の確保の問題、先生の経験の問題、十分な教材準備の問題などがあり、どの程度深く取り組むかは学校や先生によるところが大きいのが実情です。

金融教育を受けた認識がない

金融広報中央委員会が、3年おきにおこなっている「金融リテラシー調査」の最新の2022年の結果を見てみましょう。

「学校などで金融教育を受けた経験があるか?」との問に対して、「受けた」と答えてた割合が一番多いのが、2005年に金融経済教育を進める閣議決定がされた以降に学校に通っていた18歳〜29歳で13.9%です。

残りの約86%は、金融教育を受けていないと思っているのです。

学校教育で強化されたはずの金融教育なのに、80%以上の人が金融教育を受けた認識がないというのは衝撃です。

金融教育プログラムでお金に関係する教科に紐付けられているとお話しましたが、社会・経済の仕組みなどは社会科や公民、お金の考え方や使い方などは、家庭科や道徳などに紐付けられています。

みなさんがご存知のように、日本の学校には「金融」という教科はありません。

生徒たちは、各教科の授業として受けていますので、金融教育の授業を受けていないと思っても不思議ではありません。

学校現場でも、従来の教科の中で金融教育に取り組むことは、時間の確保や先生の準備などが難しく積極的に取り組めていないのが現状です 。

少しずつではありますが、学校教育に金融教育が盛り込まれているのに、生徒たちに届いていないというのは、とても残念でなりません。

家庭内で金融教育をはじめよう!

学校教育現場で積極的に取り組めない事情があるのであれば、家庭内で積極的に金融教育を始めるのはいかがでしょうか。

学校で十分な金融教育を受けられる時を待っていたら、子どもはどんどん大きくなってしまします。

生きていくための基盤の教育ならば、尚更、家庭内でしっかり伝えてあげたいです。

家庭で「金融教育を始めるのはいつからがいいの?」という質問をよく頂きますが、答えはお子さんがお金に興味を持ち始めた時から始めるのがベストです。

例えば、お店屋さんごっこをやり始めたころ、実際に自分でお店でお金を払いたいと言い出したころ、お小遣いを求めてきたころなど、お金に関する要求があった時に始めるのが一番ベストです

では何から始めたら良いのでしょうか。

未就学児の頃はお店屋さんごっこに付き合ったり、一緒に遊んだ時にお金の払い方や、お金の大切さを伝えるくらいで十分です。

小学校に上がると、様々なことが理解できるようになっているので実際に体験させてあげることが重要です。

また、小学生になるとお小遣いをあげるというご家庭も多いと思いますので、そのタイミングをうまく活用するのが良いです。お小遣いを定額制にするのか、報酬制にするのか話し合って決めることも大切な経験です。 

親の皆さんも、金融知識はこれから生きていくためには必須のスキルだということを強く理解しておく必要があります。

その意識を持って家庭内で金融教育に取り組んでみて下さい。

まとめ:子どもの金融教育で「生きる力」を育もう

今回の記事では、金融教育とは何なのか、日本の金融教育の現状を解説しました。

我が家でも、小学校の子どもに金融教育をしています。

大人の「これは理解できないかな」という勝手なストッパーを、軽々と超えてきます。

子どもは、興味があることは本当にびっくりするほど理解しています。

なので、勝手に親がストッパーをかけることなく、シンプルに説明することで多くのことを理解してくれます。

ぜひ、家庭で子どもの「生きる力」を育みませんか。

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